8月11日 カマキリさんと戯れる
ジャイアントマンティスを召喚し、カードを一枚伏せ、私はこれでターンエンド!
雪車町地蔵だ。
今日はアスファルトの上でダンスを踊る、一匹のカマキリの話をする。
カマキリにとどまらず、昆虫は六脚だ。
足を三本ずつ地面に接地させ、〝最も安定している〟と言われる歩法を取る。
しかし、カマキリが狩りをしているときの動きは、じつにユニークだ。
全体としてはそろりそろりと動くのだが、時折身体を前後にゆすり、風に揺れる草木のようにふるまう。
動物というのは、敵がきたら逃げるという本能を持っているのだが、なんでもかんでも動いているものを見たら逃げるとしていたらキリがない。
なので、かなりおおざっぱだが、動いているもののなかでも、安全なものと危ないものを見分けている。
その辺の草木が揺れても、虫や動物は気にしないのがその証左だ。
そう、懸命な読者諸氏にはお判りのことだろう。
カマキリは草木の動きに、自らを擬態させているのである!
あの特有の動きこそ、獲物に本能を働かせず近づくための技術、いわばニンジャ=ウォークなのである。
実際、逃げるときのカマキリの足は、結構早い。決して鈍重ではない。
自然界のハンター、カマキリ。
お腹の中にハリガネムシがいることが多くて、お尻を水につけるそれが這い出して来るカマキリ。
よく見ると愛らしい顔をしているカマキリを、読者諸氏もたまには観察してみてほしい。
本日は、以上だ。
(カマキリといえば、雌が雄を捕食するというあれ)
(実際には、結構逃げます)
(まじで?)
(え? だって……命が危険だったら、ふつう逃げません?)
(…………)
(といったところで本日はお開き。それでは、アデュー!)
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