1代目・2代目

魔術師に関しては、一旦転移魔法をすると、しばらくの間は、島の方で、休憩をするということになっている。


つまり、しばらくは暇な時間が続くのだ。


「それにしても、アイン様には驚かされるな。」


先輩たちがアイン様のことをほめていたので、どんな話かを聞いていた。


最初は、この島を利用したことだと思っていたのだったが、この島を作ったことについてのことだった。


「さすがに、まだまだ勝てないんだよな~」


「まだまだっていうか、一生勝てるわけないだろう。」


「そりゃそうか。はっはっは。」


先輩たちに関しては笑っているのだが、自分からすれば、先輩たちも十分化け物なので、あまり笑うことができない。


「それにしても、新人。この仕事をすると、たぶん魔力量が増えるから頑張れよ?」


「は、はい。」


いきなり話しかけられて、とっさに反応できないが、なんとか、最低限の返事だけはした。


「最初のころは俺も苦労したぜ。

なんたって、たぶんお前たちの共感よりも、厳しいからな。」


最近の魔術師部隊に関しては、4代目の魔術師部隊の隊長が、新人の教育を行っている。


しかし、先輩たちは、2代目に教わっていたらしく、とても強く、厳しかったらしい。


「まぁ、1代目、2代目に関しては、アイン様によって、都市の成長を遅くしてもらっているので、俺たちよりも若く見えるのだが。」


1代目、2代目に関しては、アインによる、進化の実を食べている者たちである。


つまり、人間の上位種になっているので、年を取るのが遅いのだ。


「まぁ、寿命だけ取らなくなっただけなので、成長に関しては、どんどんしているらしい。

今となっては、先輩たちは、自分の魔力でどれだけ広範囲を包み込めるかで競い合っているらしい。」


なぜそんなことをするのかというと、彼らが本気で勝負なんかしてしまっては、ここら一帯が更地になってしまうからだ。


そんなことをしてしまっては、何人もの人を殺していることになる。


先輩たちは、アイン様の力なら、人々の復活に関してはできるだろうが、それでも、大事な国民を殺した罪に関しては大きいので、おそらく簡単に死ぬよりも苦しい罰が待っているとのことだ。


(まぁ、別次元の話をされても、あまりこちらは気を付けようとは思えないけど。)


今の自分が、体実無理を言い聞かせても、町を1つ潰せるくらいだろう。


それでも、昔に比べれば成長しているのだが、やはり先輩たちの話を聞いていると、自分は本当に成長できているのか心配になってくる。


「まぁ、お前はまだ若いんだから、頑張れよ。」


真剣な表情で悩んでいると、先輩たちから慰められてしまったのだった。

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