第498話放送方法

彼は強かった。


それこそ、優勝候補ともいわれていたパーティーの相手を1人でできるくらいには強かった。


「ちっ!反則じゃねぇか。」


パーティーのリーダーは元アンデットの男の胸に剣を挿しながらそう言った。


「強いね…まぁ、そう簡単には死なないよ。」


彼が言った通り、剣を抜いた後、その傷は見る見るうちに回復していった。


それならば、剣を挿したままにすればいいと思ったこともあったが、剣を挿したままにすると、一回姿が消えて、別の所に復活した状態で現れるのだ。


「君たちが何で苦しみからの解放を受け入れないのか…まさか…無神論者か?」


実際、今のバルバロット帝国ではそこまで宗教を大切にするということはない。


なのであながち間違ってはいないのだが、そんなことは関係ない。


今、元アンデットにとってはそんな罪深き者たちが許せないのだ。


「君たち悪人にもチャンスをやろう。」


「チャンスだと?」


「今の私はアンデットではない。つまり復活にもそれなりの魔力は使っているのだ。

それが尽きた瞬間に、私の負けだね。」


しかし、彼の魔力に関しては、大量にあった。


それは、アンデットからいつか浄化されるかもしれないと思っていた彼が、アンデット状態でも、魔力の補給だけは行うように本能的に行っていたからだ。


「いくら大きなダメージを与えようが、同じく復活されるんだ。

皆、ちまちま行くぞ!」


パーティーのリーダーはそのような判断をした。


これは最善であって、彼にはいくら大きなダメージを与えようが、復活をされてしまう。


しかし、小さな攻撃で死んだ場合でも大きな攻撃で死んだ場合でも、復活に使う魔力量は同じなので、ちまちま攻撃したほうが、挑戦者側の魔力消費が抑えられるのだ。


それから数十分が経って。


「ふむ…魔力が尽きるな。」


「や、やっとか…」


すでに挑戦者側は、大きなダメージを折っているが、それでも先に元アンデットの魔力が尽きたのだ。


「仕方がない。

君たちを逃がすことには目をつぶろう。

君たちの後ろにもまだ、苦しみを抱えている者はいるからな。」


そう言って、彼は再度アンデット化して、その場で動かなくなったのだった。


「これは…クリアってことでいいのか?」


「いいんじゃないかしら。」


そんなことを言っていると、部屋の扉が一つ開いて、そこには下へ下がる階段が用意されていた。


「よ、良し、これで先に進める。」


そう言って、彼らは先に進んでいった。


ちなみに、ボス部屋に関しては、時間の流れが違っていて、ボス部屋の中だけ、精神と時の部屋のような状態になっている。


しかし、観客からすれば、両方見たいということでボス部屋内の数十分と、生放送の映像が分けられて映像化されている。


つまり、彼らにかけていた人たちは、先に彼らが勝ってしまうことが分かってしまうのだ。


しかし、それでも長く続いた激しい激戦に関しては、人気を誇っていて、何度も市長ができるようにCDも国側で作っておいた。 


そして、彼らが出たことによって、次の挑戦者もそのボス部屋へと入っていくのだった。


ノベルバ以外の人用報告。

主がけがをしました。

そのため、投稿できないことがあるかもしれませんが、お許しください。

けがに関しましては、ツイッターに乗っています。

写真では、手だけを取っていますが、両肘を包帯を巻いているので、結構書くときに痛みが走ります。


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