第431話新たなる敵
いったんだが、しっかりと彼は捕まったので、話の焦点をアインのほうに戻そう。
アインは、領主に断られてしまってから、あの小細工をした後、他の貴族のほうにも回っていた。
そして、多くの貴族は2つの反応に分かれた。
1つは、あの領主のように要求を突っぱねることである。
しかし、彼のように、アインに手を上げようとするものはいなかった。
しかし、しっかりと、アインに嫌がらせをしようとして、失敗するか。
それとも、適度に防衛を甘くしてある、アインの権力がしっかりと書かれている資料を見つけさせて、心を折りに行っていた。
そして、もう1つは、最初からアインのことを若干知っていたものである。
アインは一応、この国でも、元々貴族をやっていたので、期待の超新人のような紹介で、噂が広まって言ったことがある。
その時にアインのことを知っており、その上、そんな彼がいきなりいなくなったときに、しっかりと、隣国の王になっていることを確認していた貴族は、アインの存在を知っていたので、最初から、諦めから入っていた。
最初は、近隣の国の数が少なくなったので、リリスとの婚約を急いだが、そもそもが、周りの国を減らして言った元凶である、アインとは喧嘩はしたくなかったのだった。
アインとの喧嘩=滅びのことをしっかりと、理解しているのである。
しかし、こんな2つにも例外というものはあった。
それが、あの貴族である。
そして、あの貴族以外にも彼のような人間はいた。
そもそも、この国の貴族は多く、リリスは第2王女だ。
なんとしてでも結婚をしたい家ってあるし、あの国のように、あまり情報収集をし無ければアインの恐ろしさに気がつくことも出来ない。
そして、これから始まるのは、アインと、とある商人との戦いである。
「何だと?リリス姫が結婚を宣言した?」
「ええ、何でも、元々婚約していた人との結婚のようですが、どうやらこの結婚は普通ではないようです。」
「どういうことだ?」
この国で、アインの次に力を持っている商人。
つまり、アインが出てくるまでこの国の王都と王都周辺の商店の大元であった、カイゼルは、そうつぶやいた。
「実は、婚約の件に関しては、前からの約束だったそうなんですが、それでも、実際に結婚するのはもう少しだけ後の話だったはずなのです。」
「そうか…」
「なので、今回の結婚を早く行うことでどんなことを狙っているのかと、王都でも話題になっています。」
彼は、確かに、王都の商店を牛耳っていたが、それでもいつも王都にいるわけではない。
それでも、王都周辺なので、行こうと思えばすぐにいけることになっていた。
「これは…隙と見たほうが良いのかな?」
「分かりません。
しかし、明らかにチャンスなのでは?
我々が彼女との結婚をする、正当な理由はありませんが、これでも王家に結構恩を売ってきた身、そこらへんをつけば…」
「そうだな。
それに、彼女と結婚が出来ればこの商会は、他の商店よりも本格的に、1歩飛び出せるだろう。」
「それでは?」
「ああ、本格的に動くとするか。」
こうして、アインの敵は生まれた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます