第261話作戦?捻じ伏せるものだな
こ、ここはどこだ?
これが、セノヴァが最初に持った感想である。
「ここは、僕の作った世界。ここは元々、暮らしているものいや、生きているものがまったくいない世界だ。ここでなら、周りを気にせずに戦えるだろう?」
「まぁ、向こうの世界で戦ったとしても、周りなんか気にしなかっただろうがな。」
「そうかい。まぁいい。そんなことは今は関係なかったね。」
「そうだな。」
(おい、ハデス。)
(何でしょうか?)
(あれらは本当に熾天使なのか?)
(分かりません。なんせ、滅多に出てきませんから。)
(そうなのか?)
(はい。基本的に部下が仕事を済ませておいてくれる熾天使達にとっては、仕事がないのですよ…)
(そうか。それじゃあ、現時点では判断が出来ないのか…)
(まぁ、居ても数体だと思いますけど…)
(何でだ?)
(1つの世界に熾天使は最大12体までしか入れません。)
(そんなルールがあったのか?)
(はい。熾天使と言うのは、神にとっても作るのは至難で、あまり熾天使を持ちすぎでしまうと、力のバランスが崩れるからだそうです。)
(そうか…分かった。それじゃあ、最大でも12体か。)
(はい。結構まずいですが、なんだかんだ言っても、結構なダメージを食らってしまうだけで、単体では私のほうが強いですから。)
(そうだったのか。つまり、集団を相手にどれだけ1対1を作り出せるかだな。)
(どういうことですか?)
(集団相手で勝てないのなら、100体居る天使と1対1を100回やれば良い。)
(そんな事言っても、相手が待ってくれるでしょうか?)
(それは、俺たちに技術だな。まぁ、がんばろうか。)
(わ、分かりました。)
そして、この会話の間、アインはずっと待っていた。
「話し合いは終わった?」
「まぁな。」
「君たちの会話に付け加えるとしたら、ここにいるのは全て熾天使だよ。この世界以外からも呼んだからね。」
「ハッ!さすがに冗談がきついんじゃないのか?この世界の外から天使を呼ぶなんて、神でなきゃできないだろ…」
「たしかにそうだね。まぁ、この世界にはいろいろあるんだよ。」
「そんな、あいまいな説明で俺が納得する訳がないだろ!」
そう言いながら、セノヴァはアインに対して攻撃を開始した。
しかし…
「チッ。天使共がアインを守りやがる。いったい何で操っているんだ?」
それでも、ハデスの攻撃のほうが強かったので、天使のアインを守っている手はどんどんと傷が増えていった。
「ハハハ。もう少しでその手も壊れるぜ?」
そんなことを言いながら攻撃を繰り返していたが、天使たちは交代し始め、セノヴァの攻撃はほとんど効かなくなってしまった。
「面倒だな。まぁ、このまま攻撃を続ければ…!」
セノヴァは身の危険を感じて、後ろに引いたが、そのすぐ後に、さっきまでセノヴァが居た場所には光の光線が通っていた。
「こちらも攻撃はするぞ?全軍突撃せよ。自分の身は自分で守れる。」
アインがそういうと、天使たちは、一斉にセノヴァに対して、攻撃を開始した。
「くっ。数が多すぎる、1対1に持っていけない。」
「当たり前だ。そんな作戦は分かっていたからな。」
アインは、心を覗くことが出来るため、1対1にならないように指示を出していたのだった。
そしてついに…
「くっ!左腕が死んだ。」
天使の攻撃はセノヴァに当たるようになってきた。
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