第37話今の財力・権力

「そういえば魔王領から毎年なんか来てたな。」


「あれ?確認してなかったのですか?」


「ああ、それと商会のほうからも来ていたけど、特に重要なもの意外、倉庫に回しておいてもらったからどのくらい有るかも分からないんだ。」


「それじゃあ確認しに行きます?」


「そうするか。最近特に用事もないし。」


僕は倉庫に移動した。


「あれ?こんなに大きかったっけ?」


「それに関しては毎年結構な量が送られてくるので、大きくしてもらいました。」


そんなに来てたんだ。


「じゃあ、確認しようか。」


そうして、倉庫の中を確認すると、手前に装備、奥に大きな袋があった。


「これは?」


「手前の装備が魔王領から来た装備で、奥の袋は魔王領と商会から来た金です。」


「しかしこれは多くないか?」


この袋は結構大きく、家一個位の大きさがあった。


「中にはどれくらい入ってるの?」


「商会のほうは正確にはわが軍のものがやっている店の約3割くらいで、魔王領のほうからは、税金の2割だそうです。」


「確かうちの兵たちがやっている店って結構大きくなかったっけ。」


「はい。世界の中でも結構大きな店の何店舗かは、私たちの軍がやっている店ですね。」


「その2割って…いくらくらいあるの?」


「大体でいいなら約1000黒金貨ですかね。」


「三年でこれだから1年で約300枚くらい来ているのか…」


「おそらく世界でも1番の財力ですよ。ちなみに魔王領からはこの3年で2000枚来ています。」


「なっ!なぜそんなに?」


「それは魔王領は王国の4倍はあるのですから、その分税金が多く、2割でも結構な額になるのですよ。」


「もう理由は分かったよ。ちなみにそんなにうちの店、大きくなっていたんだね。」


「はい。うちの兵の店が大きくなったおかげで今なら何でも買えますよ。」


「そうなんだ。」


「しかも今では商会ギルドの上層部がわが兵に代わり始めていますから、そのうち商会ギルドはほぼ自由にできますよ。」


「そんなつもりはないけど、余計なちょっかいをかけられる心配はないんだね。」


「はい、しかも今では国外にも店や、クランが派遣していますので、だんだんと国外の商会ギルド、冒険者ギルドも結構何でもできますよ。」


「そんなに大きくなっていたんだ。」


これで本当にギルドからちょっかいはかけられなくなるな。


「あとは教会だけをどうにかすれば、うちの領に障害はありません。」


「えっ?まさか教会まで管理するの?」


「はい。そうすることでアイン様の障害はなくなります。」


「でもどうやってやるの?」


「アイン様は前に神になったじゃないですか。なので教会に新たな神として申請すればいいのです。」


「そんなことしたって信徒はいないから無理じゃん。」


「何を言ってるのです。この領民や魔王領のみんなを入れれば結構な量になりますから。」


「前魔王としての命令でやるの?」


「はい。これが最後の前魔王命令にするつもりです。それで行ってきます。」


そういって前魔王は消えた。


あれ?魔族が信仰する神っていいのか?まぁいいか。

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