正義の「ギ」

千石一郎

「正」義があるなら「誤」義もあるの?

「義」とは「今、己の為すべきこと」である。


義は決して普遍的なものではない。

時の流れ、状況の変化、立場の違いで移ろいゆくものだからだ。


だから「正義」という言葉がある。


「正しい義」があるのなら「誤った義」もあるはずだ。

己の義を見誤れば、それは正義にあらず。

即ち「誤義」となる。


自らの状況を冷静に見定め、己の為すべき義を見極めてこそ、初めて「正義」と言える。


もし、「正義の味方」を自負するのであれば、常に自らが「正義足り得るか」を省みなければならない。

「正義は我にあり」では正義とは呼べない。

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