第5章 ゴールデンウィークはそこそこ程度に

第76話 GWの連絡手段

 まずは先生からの連絡事項。

「今年のGW後半は私の用事があって合宿はありません。でも上手く行けばいい物を借りて来られそうです。ですから期待していて下さいね」

 という事だそうだ。


 あと、

「休日中の連絡先、今のうちに交換しておきましょう。寮経由ですとお昼とかは連絡出来ない事がありますから。

 彩香さん以外はSNSが入ったスマホありますよね」

 僕らは頷く。


 先生はバッグからスマホを1台取り出した。

「これは私が前に使っていた旧型のスマホです。無線LANが入るところならそこそこ使えます。例えばこの学校内とか。SIMを抜いたので外で使うには工夫が必要ですけれど、料金もかかりませんし。

 なので彩香さんは取り敢えずこれを使っていて下さい。一応フリーメールとメジャーなSNS、ハイキングやポタリングに便利なGPS地図ソフトは設定してあります。あとは写真も一応撮れますよ」


「えっ、でもいいんですか」

「私は今はこれを使っていますから」

 先生は赤い色のメーカー不詳なスマホをさっと取り出す。


「という訳で使ってやって下さいね。あとこれは充電器等一式。細かい使い方は後で悠君にでも聞いて下さい。

 という訳で連絡先交換をしますよ」


 という訳で。

 某有名SNS経由の連絡先が5名分僕の携帯に追加された。


 更についでに。

 僕はちょっとおまけを思いついた。

「僕のスマホはデザリング無料だからセットしておくよ。ちょっと貸して」

という訳で僕のスマホとLAN接続するように設定する。

「これで外でも合宿中なんかで一緒にいれば使えるよ。範囲50メートル位かな」


 ここで先輩がにやりと笑った。

「おうおう熱いねえ。ずっと一緒にいてくれと言うアピールかい」


 えっ。

 そう言われて思わず焦る。

 そう見えてしまったか。

 いや確かに彩香さん可愛いけれどそこまで考えてはいないぞ。

 とちょっと焦るが。。


「多分悠君はそこまで深く考えていないと思うのですよ。取り敢えず今の処は」

 微妙な言い方だが未亜さんが助け船を出してくれた。


「そういう訳で折角ですから遠慮無く使った方が楽しいのです。ハイキングの時間と場所の記録とか写真とか、色々便利なのですよ」

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