第60話 自転車特訓が決まりました
食べながら話題は今後の活動の事になる。
「これから寒くなるまで、活動の半分位は魚釣りですね。美味しいし楽しいですし。たまに釣れそうにない時があって、その時はハイキングやサイクリング等もしますけれど」
「サイクリングって、自転車を買う予算は無いですけれど」
そんな僕に川俣先輩がにやり。
「部の自転車があるから心配いらないぞ。ただしサイクリング車なんていいのじゃないからな。安物の折りたたみ自転車。一応ギア付きではあるけれどさ」
「全部フロントギアとか替えていますからそこそこ速いですよ。蒲倉の手前に坂がありますけれど、枝ノ島までのんびり走るのもいいですね」
何か爽やかそうな画が浮かぶ。
「でも実は私、自転車に乗った事が無いです。前住んでいた街が坂ばかりのところだったので」
「よし、ならば彩香は来週自転車の特訓だな」
彩香さんの自転車特訓が決まってしまった。
一方、並んだおかず類は着々と減っていく。
「釣りでこんなに美味しい思いすると止められなくなりますよね」
「これで仕掛けとエサだけなら1500円位だからな。6人で割ると250円。まあ米とか油とか調味料は先生にたかっているけれどさ。
あと普段はここまで色々は釣れないな。今回はかなりいい方だと思ってくれ」
確かにどれもこれも美味しい。
しめ鯖って小さくてもこんなに美味しいのかとか。
からっと揚がった小鯖は骨まで食べられて美味しいとか。
当然スズキの白身の刺身は最高。
貝類もちょっと大人の味という感じで美味しいし。
南蛮漬けにちまっと入っているノビルの玉もちょい辛くていい感じ。
そんな感じでどれもこれも美味しく食べて。
煮物の汁すら御飯にかけて食べたりする始末だ。
「御馳走様でした」
と言った時には煮魚の骨以外何も残っていない状態だった。
運んだり洗ったりして片付け終了。
例の10畳間に自分のマットと寝袋、枕をかかえて集合する。
「まだ寝るのには早いので、少しゲームをしましょうか」
トランプ、UNOと言った定番からこの前やったハゲタカの餌食、ペンギンパーティという見た事無い奴等、色々なカードゲームが出てくる。
「先生、ひょっとしてカードゲームマニアだったりするのですか」
「仲間内で集まるとよくこういうゲームをやっているんです。大学時代の友人でこの手のゲームが好きな人がいて、色々開拓して教えてくれるんですよ。
それで面白かったのはついつい買ってしまうので」
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