十七歳の憂鬱
「君も一本どう?」
まだ十七歳の彼は紫煙を吐くと役柄そのままの朗らかな笑顔で小箱を差し出す。
「あ、いや」
あまりにも穏やかな勧め方が逆に怖くなる。
「私、気管支が悪くて」
そもそもまだ十三歳だし。
「そう」
笑顔が寂しくなって落とした煙草を踏み潰す。
「僕はもう吸わないと落ち着かない」
*31D/お題bot @31d_botさんの「17の憂鬱」からの創作です。
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