第2話 神帝暦645年 8月23日 その2
【
俺たちは朝食に食べた
「ふわあああ。まだつかねえのかなあ……。
「うふふっ。昔の
ちなみにご家庭でつかっている壁掛け時計もあるんだが、こちらのほうは
まあ、嘘だけどな!
何故、ご家庭用の壁掛け時計が
最近は職人も色々と手を込んだことをしており、小さい人形が踊り出したりとか、木彫りの鳩以外の鳥の模型で時間をお知らせしてくれたりもする。
「魔法結晶が
「うふふっ。殿方はそういった機械仕掛けのおもちゃが大好きですわね? あまり団長の真似をしてはいけませんわ? あれはB級冒険者以上や、大会社の役職持ち以上の方々のお金がかかる趣味なのですわ?」
「ウキキッ。団長の
そうである。魔法結晶が
ちなみに魔法結晶式の
「さて、あと1時間ってところだけど、ユーリとこっしろーはスヤスヤと寝ちまってるし、どうしますかねえ?」
「うふふっ。トランプと花札を持ってきていますが、どちらにしますか? ちなみに賭けをしても良いですが、私が圧勝してしまうので、二人とも嫌がりそうなのですわ?」
「ウキキッ。賭けをしない時はそれほど、アマノ殿は強くないと言うのに、一旦、何かを賭けた場合には、無類の強さを誇るんですよね。酒場でパンツ一丁にされたのは良い思い出なのですよウキキッ!」
そうである。ヒデヨシも結構、カードゲームには自信を持っていたのだが、とある日、
その時はまだ、アマノはうちの
ちなみにヒデヨシもその時は、アマノとはまた違う
「ヒデヨシが【
「うふふっ。あの時の団長は自らの欲望の炎に身を焼いていましたわ? 今は若干、丸くなったような印象を受けますけど、それはただ、表面にあまり出していないだけなのですわね?」
「そうだな。外見だけはひとあたりがだいぶ良くなってきたけど、10年来の付き合いの俺にはわかるぜ? 中身は全く変わってないぞ、団長は。欲しいモノがあれば全てを手に入れなきゃ気が済まないのは全くもって変わってないな」
「ウキキッ。さすがは【
ちなみに他の
ただまあ、ヒデヨシはC級冒険者だったことと、その時、所属していた
だが、アマノはB級冒険者で現役バリバリなのだ。本当に揉めに揉めて、じゃあ、アマノを渡す代わりに、そっちからはB級冒険者のミツヒデを寄越せって言われたらしい。アマノは支援特化型であり、ミツヒデは攻撃特化型である。本来なら同じ支援特化型である団長の嫁のヨシノさんが候補にあがるはずなのだが、さすがにひとさまの嫁を寄越せとまでは言えるわけがない。だからこそ、ミツヒデにお鉢が回ったのだ。
だが、ミツヒデは実力主義の【
まあ、そりゃそうだろうな。他の
あと言い忘れたのだが、大抵の
もちろん、モンスター撃退や討伐による報奨金の一部を所属する
というわけで、アマノは向こう5年は確実に稼いでくるであろうクエスト報奨金の2割分をうちの団長が支払うという金銭トレードで手に入れたのであった。もちろん、金銭トレードで解決したのには理由がもうひとつあるのだが、それはまたの機会に触れることにしよう。
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