大陸地下都市見聞録より
見聞①
灰猫の仕事は図書館の司書。記憶力がよく、所蔵された本の場所、種類、内容、全てを暗記している類い稀なる少年だ。
灰鴉の仕事は教会の神父。けして慈悲深くはないが、持ち前の兄貴肌と世話焼きな気質の少しひねくれたら少年だ。
灰蜘蛛の仕事は薬草園の医者。外科、内科はもちろん薬学にも精通しており、治せない患者は寿命以外になし、と評される少年だ。
彼らは生まれつき体のどこかに必ず刺青を持つ。刺青は力持つ者の印、同時に短命の印でもあった。
≪大陸地下都市見聞録より≫
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