ユートピアの塔

Cider(シードル)

第1話プロローグ

この国は、二派に分かれた。


魔法派トピア科学派シティに。


魔法派は魔法を、科学派は科学を使って生きていくことを決めた。

そして、両派を行き来することを固く禁じた。 壁で見ることもできない。


魔法派トピアに、塔がある。この塔には、能力者が住む。

この国には、能力者がいる。

とは言っても、人口の0.0001%にも満たないほど少ないが。











彼が一番始めに私に言ったこと。


「あの国は何故二派に分かれたんですか」


質問だった。

それも、国についての。

あの、私に。


私は口をつぐんだ。少し考えて、口を開いた。


「どっかの誰かのワガママのせい」


そっぽを向いて、怒ったように言った。


彼は少し考えてから、


「それって━━━━━━━━━━━━━━」


彼の言ったことに、私は部屋を走り去った。

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