夜の歌

西崎 愁

金平糖

降り出した雨は夜になっても止まなくて

いつの日か君と行った

プラネタリウムを思い出した


球体の空に描かれる世界ストーリー

流れる星を探しては、指差して教えてくれた


心地いい気分に酔ったまま

最後の星が消えるまで

君と手を繋いでた


いつのまにか雨が降っていて

帰り道は相合傘の中で

君は楽しそうだった


雨の中歩く夜の道、つうーっと

傘の上の雨粒が街灯に反射して

まるで星のようだとはしゃいでいた



不意に思い出した記憶

…君にしばらく会ってないからなのか


降り止まない雨は泪のようで

携帯を手に取って僕は

君に電話する



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