『SAKURA』『葉桜』

琥珀 燦(こはく あき)

『SAKURA』

ああ


花びらに埋もれて

喉の奥まで薄桃に侵され

永遠(とわ)の眠りに就きたい


そのまま誰にも気づかれず

くち果てたい



桜の花びらが

空も路も染めていく


美しければ美しいほど

悲しくなる

桜サクラさくら…


私を埋めて

私を消して


あの人の記憶からも

私を消して


あの人が泣かないよう

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