路上に落ちてる片方だけの軍手
何のために
頑張っているんだっけ
そんな事を考えてたら
作業は終わっていた
路上に干からびる
汚い軍手を見つけて
眉をひそめた
まるで自分のようだ
その軍手を拾おうと
する人は居ない
でも
明日あたりに消えている
誰かが拾って捨てたのか
車のタイヤに引っ掛かり
別の場所に運ばれたのか
分からないけど
誰かが落として
誰かが拾う
自分一人では
何も出来ない
似てるじゃないか
一人で生きてるつもりになってる
僕は軍手以下だ
いや軍手だ
僕には考えがあり
軍手にはない
人で 物で
それだけの違いしかない
壁なんて
有って無いようなものだ
自分次第なのは分かってる
分かっているのに
軍手が羨ましい
余計なことを
何一つ考えていない
それとも何か考えているのか
そんな訳ないか 軍手だもんな
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