見えてるものと見えないもの



 



 僕は


 人の気持ちが分からない


 表面上でしか


 理解できない





 そのせいか家族と


 病院で知り合った友達と関係を切った


 そのとき僕は解放された気分になった


 今頃どうしてるだろうか


 そんなことは思うけど


 会いたいとは思わない





 人として機能してないことも


 人として生きる資格がないことも


 分かってる


 そのせいで傷付いた人もいる


 分かってるのに


 いつまでも心が痛い





 僕は歩き続ける


 こんな人間だから


 苦難は免れない


 それでもいい


 僕の道には


 僕しかいないのだから





 仲良くなると


 恐怖心を抱くようになっていた


 壁を築いてるつもりなのに


 許してしまう自分がいる


 僕は絶対に裏切る


 過去がそれを証明している





 僕は生まれてきてはいけなかった


 母親から悪魔と呼ばれていた


 たしかに悪魔なのかもしれない


 




 でも


 俺のせいで亡くなった親友のぶんも


 生きなきゃいけない





 普通に過ごしたら


 これから多くの仲間が傷付く


 それを避けるために


 会話自体を辞めようとしてる


 まだ決断には至らないけど


 



 他に解決策がなければ


 僕は会話を辞めようと思う


 話さなければ


 誰も傷付けることは無いだろう


 



 とりあえず


 相づちだけで過ごしてみる


 被害者が減ればいいんだけど




 


 




 



  

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