第2話 ギリシャ彫刻
僕が一年の夏前に見かけた黒の冬制服の美少女はウミノという苗字だった。
二年に進級して同じクラスになってやっと彼女の名前が分かった。
髪型はロングで体形は細い。
月並みな表現だがウミノの顔は小さくギリシャ彫刻のように美しかった。
たまには街でギリシャ彫刻のようなスラっとした美人を見ることもある。
そうだな。
1年間に数人ほど完璧な美女を見かける。
噂では彼女たちはアンドロイドであると聞いた。
アンドロイドはサイボーグではない。
クローン人間とも違う。
まずクローン人間はヒトの細胞を使って全く同じコピーを作る。
それに対してアンドロイドは制御したヒト細胞を使っている。
体の部品としてはヒト細胞を使っているのだからそれはもう人間だろうとも思える。
しかしアンドロイドは脳細胞の代わりに人工知能のチップが入っている。
だからアンドロイドは人間では無い。
そしてサイボーグは体を機械部品に置き換えた存在だ。
だから脳細胞だけ人間のもので残りは全て機械の体という場合もある。
人間の脳細胞が残っているのでサイボーグは人間であると考えられている。
じゃあ脳に人工知能を入れたサイボーグも人間なのか?
それはロボット。
高二のクラスに中学で同級だったヨシダという男子がいた。
僕は中学でヨシダと仲良くはなかったが高校ではよくしゃべっている。
ヨシダはなんでも情報通で色々と僕に教えてくれる男だ。
「ウミノってアンドロイドなんだってな。知ってたか?」
とヨシダが僕に教えてきた。
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