第11回「エキセントリック・ポーター」

明け方のファミレスは緊迫感に溢れていた。


トビウオは身長2mを越える男3人を前に腕を組んでる。


「さっさとかかってくれば?背が高いのはただのハッタリか?」


左側のスポーツ刈りが顔を真っ赤にして、


「貴様、今なんと言った〜!」


太ってるので、避けた後で、後ろに回り、足めがけてスライディングキック!


太った短髪は足をを押さえて、悲鳴をあげながらぴょんぴょん跳ねてる。


もう一人の大男、コイツは太った大男のように簡単には倒せそうにない。


長髪にサングラス。半袖から筋肉の固まりが覗いてる。


更に後ろに貧弱そうな男が控えてる。明らかに骨だけの痩せこけた男だ。


前の長髪男以上にあの痩せっぽちが強いのか?


デイドはジャムを抱き寄せ「先輩、無理しなくていいですよ」とケラケラ笑う。


長髪は微動だにしない。




ルナは7時半にやっと開いた喫茶店「ボンボン」でアイスコーヒーを飲む。


タブレットを開いて、コラムの原稿を書き始める。


よく見ると窓際から見える舗道の端に小さな花束が落ちてる。


ふ〜ん、道端に花束か……。


気にはなったが、すぐにタブレットの方へ目を移す。


5月前の過ごしやすい朝だった。


2018年(H30)4/29(日)





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