第214話 李儒(理樹)と内気な姫殿下【魔物】(24)
まあ、何と言うか……。盲夏惇と呼ばれた李儒(理樹)の姉御的存在になっている魏の猛将、名将の夏候惇と三國志関連のゲームで、やる気の無い様子の彼女。お姉さまの持つ、所持している【三尖刀】が、武力強化アイテムになっていることが多々ある袁術お嬢さまの懐刀である紀霊将軍達二人のこと。名がわからぬからと『えぇ~と? 誰でしたっけ?』は無いと。と、いうか? そう言った扱いは、三國士に登場、出演をする英霊、英雄達の中でも上位ランクの御二人を粗末な扱いにするのは、『弁姫さまどうかと思うぞ?』と、言いたい衝動に駆られながら。この場の様子……。
李儒(理樹)を中心に五人の戦姫達……。
劉弁姫殿下、華雄将軍、袁術お嬢さま、夏候惇、紀霊将軍達の様子を窺っていると。
只今、このパーティーの主。初めてのパーティーリーダーへとなり。初陣を飾っている弁姫殿下の下知──!
下知を聞いた四人の戦姫各自各々が『ハッ!』と、我に返り。
そう、今の今迄、自分達が守るべき者である李儒(理樹)と劉弁姫殿下とのやり取りを、生唾を飲み込み、自身の喉を『ゴクン』と、鳴らし。鳴らせながら緊張感を漂わせ、凝視──。事あれば、起これば、どちらに……。
そう。最初、今迄通りに李儒(理樹)組み入れるべきか。それとも劉弁姫殿下に組み入れ李儒(理樹)を駆除するべきかを冷や汗も湧かし、垂らしながら二人の様子を窺っていた四人の戦姫達の緊張感も。今の弁姫殿下の一喝! 喝! と、下知で我に返り。
「あっ、はい」と。華雄将軍が言葉を漏らせば。
「仕方がないですね。弁姫さまは……。弁姫さまの初陣に対して、この袁術。花を添え、咲かせてみせましょう」と。
袁術嬢は覇気、勇んだ。凛とした。威風堂々と台詞、言葉を漏らせば。
「紀霊将軍直ちに攻撃! あの木偶の棒に対して一騎駆け! 突撃! を決行しなさい。今すぐに」と。
オーガの紀霊将軍へと下知を下すのだ。
「はい、はい。分りました。姫様。只今からこの紀霊は、あの巨人兵へと突撃! 猪突猛進を、猪武将の如く決行しますね」と。
苦笑を浮かべながら言葉を漏らし、袁術お嬢さまへと返せば。
『ブツブツ』と、独り言。詠唱を唱え始めるのだ。
でっ、ほんの数十秒間時間が経てば、紀霊将軍の巨大な身体の筋肉が、『モリモリ』と、膨れ上がり。更に巨大な身体、と言うか? 肉体美へと変化──。変化をすれば。
「うぉ、おおおっ!」と。
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