第95話 漢の二人のやんごとなき姫殿下(23)

「殿~。殿~。董卓の、頼まれ事~。日本の邸へと、ポテチのコンソメ味をとりにいかれるのならば~。妾も~。エビの味がするスナック菓子と申す物が欲しい~。欲しいの~。殿~。お願いします~。あなた~」と。


 魔王閣下の『李儒(理樹)~。早く~。早くしてくれ~。儂は口が~。口が寂しいのだ~。だから~。早く~。ポテチ~。ポテチのコンソメ味を用意してくれ~。お願いだ~。あなた~。あなた~。愛しているから~』の台詞の後に続くように今度は、というか?



 先程の話しの続き、閣下の李儒(理樹)へのポテチの催促に、待て! 待つようにと、諫め告げた弁姫皇女殿下の言葉を聞き、協姫皇女殿下は、董卓閣下とは違い。自身の姉である弁姫殿下の諫めを不満、文句も漏らさず。呟かず。


 そして、嘆くこともしないで素直に、『はい』と、返事をして聞いてのだが。


 やはり、自身の別宅、避暑地、夫の里へと李儒(理樹)が戻るならば、某エビ味のスナック菓子を催促、持ってきて欲しいと安易に告げるぐらい。


 自由に行き来ができるようになっているのだ。


 この世界──。李儒(理樹)の奴がムキになり。今迄の御小遣いと、お年玉……。期間と時間の短いアルバイトをして稼いだ桶名を全部つぎ込んでまでプレイをしていた三國オンラインゲームなのだが。


 まあ、そのかいがあり李儒(理樹)は、異世界ファンタジーの世界観とハーレム王生活を手に入れることができたのだから。万々歳な筈。筈であるにも関わらず。


 彼は?


 そう、李儒(理樹)はお疲れモードのようだね?

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