第91話SINGを観た!
ディズニーかなと、思った。甥っ子が持ってきたのでPS4にさしこんで、画面が展開するのをソファに横になって眺めていた。案の定、ミニオンズが出てきて小芝居をする。イルミネーションという会社らしいが、ティズニーとは関係ないのかな。
で、感動した。
ギャングの息子ジョニーのハートフルな弾き語り、彼氏にふられたヤマアラシの少女アッシュのロックもよかったし、正直豚さんの踊りもよかった。だけど、クライマックスでムーンがミーナにカーテンの後ろから笑顔で送る、「SING(歌って)」の一言でもう、胸がいっぱい。ミーナがあんなにやれるとは誰も知らなかったし、驚いた。そしてもう一度振り返る、みんなの「SING」
留置所に入ったジョニーのお父さんは檻なんてぶっ壊して警察に追われながらも、ただ息子を抱きしめるために駆けつけた。「おまえはオレの誇りだ」と。アッシュは時のスターになったし、豚さんママは家族の愛にあふれてて。で、ミーナが暴れ終わった後でトップスターのナナがアッシュの棘を頭から抜きながら、拍手してくれる。この人の拍手をもらえるなんて光栄なことなんだ。壊れて差し押さえられようとしていた劇場はナナに買い取られ、グランドステージとして復活!
これぞ、これこそ奇跡の復活劇だ!
前半のお金がない不安と恐怖の綱渡りだった伏線たちがぎゅっと回収されて、心から納得のいくグッドエンディングだった。涙が出たよ。
女神、こういうものが、子供たちには必要だと思うんです。
:そうね。
っぬかづけ
:おいしい。
子供たちにはこういったものをみせておくべきだと思うんです。
:それは親の発想だから。
まあ、わたくしは親ではないですけれどね。
:(知らんぷり)
でも、ムーンがかつての父親のように体を張るところ、よかったですよね!
:わたしは見てないの。
海パン履いて、ゴーグルをして、石鹸水をかぶって、車のガラスを磨くんです。
:お父さんがやったの?
そうです。息子ムーンに劇場を与えるために。
:なんだ。割りがいいのね。
でも、毛が抜けるほど、毎日そうしてたんですよ? 割りがいいとかじゃなく、大変だったと思うんです。
:そうか……。
:いいづらくね?
なにを?
:物語なんだからって。
:空気読まないし(笑)
ああいう労働のなんたるかと、夢をみて成功を目指すポジティブな生き方は矛盾しないんだよ! だから、感動なんだよ!
:少しわかった。
ギャングの子供に生まれて、歌手になりたいと身を震わせて歌うゴリラ……。
:ゴリラ!?
名作だしょ?
:迷作!!
名作なんだよ。どうしてわかんないかな。
:おまえの迷作と重なるし。
わたくしがSING観たのは今日が初めて。ジックリ観た。映像キレイだったな。苦しいときも「大丈夫」「でっかい夢を見てくれ」「恐怖に負けて夢を諦めちゃだめだ」たえず前向きな言葉で他者に接するムーン。夢をみる人でなくちゃわかんないよ!!!
:えっへん、えっへん!
はひ?
:えっへんえっへん!
ぬかづけでしょうか?
:えっへん、それも食べる。
女神、今度一緒に観ましょう?
:退屈させないでね。
もちろんです!
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