第10話 ファンタジー... ...

小説の世界。

そんな事が私の頭の中ではつねに繰り広げられています。


ある時は、囚われの姫を助けに行く軍団に混ざってたり、ある時はその敵国の軍団に混ざっていたり。


その日によって行く場所が変わるから、毎日あわあわしています。


それに加えて、現実世界でも、やる事が沢山あるから毎日が、とても疲れます。


誰か私に回復魔法を!!!と叫ばずにはいられません。


「音華(おとか)ちゃぁぁぁん。」


あぁ、また聞こえてきた。

待って待って。今やる事があるからぁ。


「そんな事よりも、聞いてよ。音華ちゃぁぁぁん。」


待った待った、今、外出してる途中なんだけどなぁ。というか、現実世界でも友達と話してる途中なんだけどなぁ。


「最近彼はどんな感じ???」


彼???

あぁ、魔王の方ね。


「魔王からは何も言ってこないから、平穏なんじゃない??」

「えっ???あんたそう聞かされてるの??へぇ。ならいいや、じゃあね」


うっうん。茶々入れるんならもっと忙しくない時にしてよ。


こんな感じが、常日頃おこなわれています。

魔界はつねに忙しい所だから、新しい情報を知っとかないと、なにがなにやらわからない所なのです。


5、6年前から私の頭の中は忙しくなり、その繋がりから、この声の主とも仲良くなりました。名前は、わかりません。私の名前は、知ってるくせに、名乗らないのです。前にも言ったとおり、私は魔力がそんなにはありません。調べる事もできず、聞かないようにする事も出来ず、されるがままになってしまいました。そして、ほぼ毎日彼女達の愚痴を聞かされることになってしまったのでした。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る