記録3:ケイサツ

 この場所の名前は「ケイサツ」というらしい。ここには特別警察らしき服装をした人々がおり、二人くらいの人間が私を取り扱っていた。なぜこうなったのか、それは親切な店員がお札を受け取らずに特別警察官をエスコートに呼んでくれたのである。そして、警察官たちは私を連れて、ここに来た。それで、私をここで休ませるらしかった。

 ただ、次のことは奇妙なことだった。皆がみんなリパライン語を話せない上にユミリアがいくら待っても来ないのである。こんな狭い部屋に数時間も安物のスツールの上で待たせたのだから、それ相応の始末を覚悟してもらう必要があるだろう。そんなことはともかく、彼らはパ・スポート、パ・スポートと繰り返して言っている。

つまり、これはこういうことだろう。リパライン語の「しかし、~のために場所になる」という句の動名詞を「しかし、~のための場所になこと」と間違えたらしい。


 彼らはたしかに可哀想だ。しかし、人民の党の党首をこのように待たせる。私は次のように考えた。私は反革命主義者に捕らわれたのではないだろうか。彼らの私への取り扱いは酷いものだ。彼らは特別警察のような服装をしているが、これを私を騙すためなのだろう。


 どうすればいいのだろうか。ウェールフープ可能化剤を持っていたらこの不徳の者どもを片付けることが出来たが、持っていただろうか。

私は胸ポケットを探った。すると、そこに緑色のプレフィルド・シリンジを見つけた。しかし、私はこのプレフィルド・シリンジが何なのか良く分からなかった。もし、それがウェールフープ可能化剤でないならば、何が起こるか分からない。私は注意深くそのラベルを見た。

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