入学式 終

 (とりあえず彼女と話すか。)

 私はすぐさま彼女と私に対して結界を発動する。

 火の幻影と風の無音結界だ、私の実力を彼女に知ってもらう意図もある。


 「…!」


 周囲からおとが消えて驚いたのだろう、彼女は辺りをキョロキョロと見回して、彼女を見ている私と目が合った。


「何、周りに気づかれないために結界を展開しただけだ、驚いてくれたようで何よりだ。心配しなくても回りからは私たちの事は周囲と同じくざわついているように見えているよ。

 ああ、それと結界を張った理由は、君にとても興味が湧いたからさ!

 始めはきみの美しい容姿にしか興味がいかなかったが君にはあのマナ.アルバニアが認めるほどの才能があるとさっき知ってより君に大いに興味が湧いた!

 だから、私は君を二つの意味で独占することにした。だからこうして君と二人きりの空間を作った。」


 私は興奮のままに彼女に私の気持ちを伝えた。

 彼女は私の[美しい容姿]で顔を真っ赤にし、[独占]の言葉を聞いて顔を青ざめながら聞き返してきた。


「ど、独占ってどういうつもりですか!」


「男として、魔術師としての二つの意味で君を独り占めしたいということだ!

 勿論、君に危害を加えたりするつもりは毛頭ない!君の才能を知りたい!君を私の女にしたいと考えているだけだ!私の実力は既にこの結界が証明している!

 どうだろう、私の弟子にならないか!?」

  

 彼女は私の提案を聞いて下を向き黙ってしまう。

 私は、私で少し反省をしていた。

 (興奮のあまり口走ったが、メチャクチャだ。改めて自分のセリフを思い出して、思うが気持ちが悪いな。焦り過ぎたな。)

 彼女から良い返答を判断し結界を解こうとしたら、彼女は口を開いた。


「弟子になったら強くしてくれますか?」


「君にとっての強さはまだ知らないが約束しよう。」

 彼女は私の返答で覚悟を決めたようだ、此方を真っ直ぐに見つめてきた。


「わかりました。よろしくお願いします師匠。」


 こうして私は入学式を終えると共に弟子を手に入れた。

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