「ねぇ、お兄ちゃん」

「ポッキーくわえてどうした」

「チョコがないほうけっこううまい」

「それは意外だな」

「じゃなくて」

「めんどくさいな」

「お兄ちゃんも、端をくわえる」

「ポッキーゲームか、兄妹でやらないだろこれ」

「お兄ちゃんはなにも分かってないですね」

「失礼な」

「ゲームじゃないです、本気です」

「じゃあ、本気でキスする気なんだ」

「ん……ほほう！　よく分かったなお兄ちゃん！」

「今思いついた感じで言ったな！」

「わたしの唇はあまいよ！　プレッツェルの味だよ！」

「俺の唇のほうが甘いわ！　ミルクチョコだわ！」

「……このゲームどっちが勝つの？」

「分からんな。美味しい方でいいんじゃね」

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