十五言目



家の中が夏の匂いになった。


学生最後の夏。

何を感じるのか。

何も感じない予感はする。


河川敷で花火をしたい。

いつだってできるけど、

学生という特権を持った今、したい。


夏は少し悪い子になりたくなる。


22歳になってしまうけど、

私の思想はどこまでも変わらない。


無意味な学生生活を繰り返したい。

くだらないことに怒って泣きたい。

妄信的に誰かを好きになりたい。


戻らない夏を取り返したい。


過去は全部真っ青だ。





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