時計

時が止まればいいのにって、願った。


それでも、止まることはなく、嘲笑うかのようにどんどん進んでいく。

会わないうちに、少し髪が伸びていて、なんだか余裕そうな顔をして、腕時計を覗いている君。

私は、そんな君の手を掴む。


「まだ、行っちゃだめだよ」



叶わないことを願うのは、わがままかな。

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