第21編 2018/2/23

校庭の隅で私が積み重ねた小石をいつも誰かが目敏く壊した。場所を変えてもお構いなく木っ端微塵だった。

仕事帰りの電車内で微睡みながら懐かしむ。

今、私が作るものを誰も壊さない。代わりにやんわりと腐らせていくだけだ。

降車駅はとても清潔で、小石はおろか、積めそうなものは何もなかった。

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