第29話 戦闘中〜エリス主観〜



こんな魔物の大軍相手にハクヤあの人はどうしろって言うのかしら。


とりあえずここから弓でも打ち込もうかしら。


そう思い、弓を取り出す。


取り出した弓の大きさにまず驚く。

通常の弓より曲がりが浅く、縦に長い。

私よりも弓の高さのが高いのである。


そして

「重いわね...」

思わずそう零す。


普通、弓っていうのはなるべく軽くして取り回しを良くするのが基本なのだけれど。

こんなに取り回しの悪い弓を渡すなんてハクヤは何を考えているのかしら。

まぁ、試し打ちしてみましょう。


矢をつがえようとすると普通の矢が弾き飛ばされてしまった。

他でもない弓自身に。


なんなの!?重いし、矢はつがえることすら出来ない弓なんてゴミを押し付けたのかしら?


からん。


と何かが落ちる音がしたのでそちらを見れば矢が1本。

どう見てもとんでもない長さの矢である。


これ、どこから...?


手の中にあった弓が震えた。


「まさか、この弓が?」


もう一度弓が震えた。

信じられないわ。

意思があるように感じられるのもそうだけどそれじゃないわ。

この矢を今、弓が出したのであれば私が準備する矢がいらないことになるわ。

ゴミとか言ってごめんなさいね。


「さぁ、撃ってみましょうか。行きますわよ?」


ギリッ


弦を引くのにも結構な力がいるわね。


あいつでいいかしら。


パヒュンッ


ドゴン


手を離した瞬間、狙ってたところで爆発が起きた。


嘘でしょう?なにあれ?ほんとにこれ、弓なの?

魔力も込めてないのよ?


「あなた、矢になにか細工したかしら?」

思わず弓にそう問いかける。


答えは沈黙。


「沈黙は否定かしら?」

再度問いかける。


すると弓が震えた。


私はどうやらとんでもない代物を渡されたようだ。

ただ、引いて撃っただけで着弾点で軽い爆発が起きるなんて有り得ないわ。

いえ、現にここにあり得ているのだけど。


2発目をつがえようとして、思わず動きを止めた。


さっきからとんでもないことばっかしてるハクヤの前にそれと同等レベルの圧を放ってる人らしい姿をとった魔物が現れたのだから。


そして、ハクヤが斬りかかった。


ドォーン


ここまで衝撃がくる。

一体どーゆー戦闘してるのかしら。


「はぁ、私も大概と自覚はしているのですけれどこの辺りには化物しかおりませんこと。では、そろそろ近接戦闘と行きましょうか!皆さん!行きますわよ!」


「おおっ!」


少しの間でちょっと打ち解けた冒険者のみなさんが返事をしてくれる。

剣に持ち変える。

これなんかオーラがおかしいですわ。


ふと、頭の中に声が流れてきた。


『汝、我ら使いし時その炎、黒炎とならん。その黒炎で敵を灼け。我らに血を。汝に黒炎竜の加護を齎さん。』


どーゆーことかしら?

私の魔法が黒炎?とやらになるってことかしら。

黒炎竜の加護ってなんなのかしら。

聞きたいことが沢山あるけどどーもハクヤ、完全にスイッチ入ってナビさん切れてるのよね。

はぁ、困るわ。

後で聞こうかしらね。


じゃあ、まぁとりあえず爆炎魔法使ってみましょうか。

私、まだ全部の魔法無詠唱は不可能なのよね。スキルあってもできないってどーゆー事よ。ほんとに非常識極まりないわ。


「源は炎 爆炎よ 神の槍と化せ その槍 万物を貫き 必中なり さぁ我が敵を貫き 焼き滅ぼせ『グングニル』!」


いつもより大きく黒い炎でできた炎の槍が表れる。


これじゃグングニルとはちょっとちがうかしら。


「違うわね。黒炎のときは名前を変えようかしら。喰らいなさい魔物共!『ヘル・ランス』」


...!!!!

いつもの調子で発動させたら火傷するかと思ったわ。

いきなり大きくなって飛んでいったから少し顔を掠めたのよ。危ないわね。

なにあれ、とてつもない熱量ね。

あれが黒炎。半端ないわね。


着弾地点で黒炎はどんどん燃え広がっていく。どーも水をかけても消えないよつね。


とんでもなさすぎるわ。


ハクヤあの人後先考えて装備渡してるのかしら?


こんなもん世にばらまいたらとんでもないとこになるわよ?


そんなことないと信じたいわ。


さて、気を取り直してそろそろ戦闘開始と行きましょう!


剣が仄かに紅く煌めいた。


ふふっ、応えてくれるのね。


さぁ!行きますわよ!



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という訳で4話。

各弟子達主観の戦闘描写でしたがどうだったでしょうか?


色々と変なところもあると思いますのでここはおかしい!などあったら感想、コメントなどで指摘してください!!


もちろん応援も待ってますよ?笑


ではまた来週もよろしくお願いします!

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