妹に情を持つなんてどうかしている。

花月姫恋

第1話 男装妹 ミチル

俺の妹は変わっている。俺の妹は変わっている。

「兄貴、俺のシャツ知らね?」

妹のミチルが、ノックもなしに俺の部屋に入ってくる。妹とは言っても、男用の制服に、タンクトップ姿。その上にうっすらだが、胸潰しブラが見えている。

「お前、何しれっと入ってきてんだよ。」

俺は、自分のシャツを急いで着る。ミチルは、俺の顔をじっと見てくる。何かついているのだろうか。

「何?兄貴。今男装中だけど。何で興奮してんの?」

俺はなんとなく鼻の下をこする。俺、鼻血だしてる。そう気づいたときには、シャツにたくさんの血が流れているときだった。

「なぁ聞いてたか。俺のシャツ知らねぇかって。」

ミチルは、そんな俺に動じない。

「そんなの知るか。早く出てけ。」

俺は、声を荒げ、ミチルをおいだした。

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