眠れない夜のために


ベッドに横になって

天井を見ていると

乾いた掛け布団が

洗いたての裸足に心地いい


1日の終わりに

女の子のことを考える

以前会った時を思い出す

彼女にはもう彼氏がいる


僕はこの大都会の

コンテナのような部屋の中で

風の音を聞きながら

明けない夜のあることを知る


汗ばむ彼女の背中も

裸の曲線も

約束も

僕の権利を超えている


狡猾な君は

君が一人きりでないことを知っている


そして僕を面白がっている

僕の手が決して

君の心を掴まないと

分かっているからだ

君はそうして勝ち誇っている

それに僕はめまいがしてくる


苛立ちが文字を書かせ

それが詩になった頃

ようやく孤独と握手して

凪いだ海のように静かに

僕は夜に消えて無くなる













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