死ぬほど眠い

死ぬほど眠い

だから寝ようか

それとも詩を書こうか

寝よう

迷う必要なんて無い

どうせ誰も読んでいない

悲観的になっているわけではない

ただの事実だ

だから困るのだ

おーい

読者は何処にいるんだ?

返事は返って来ない

………

寝るべきだな

間違いなく

寝る間も惜しんで詩を書くなんて狂っている

ここは平成の末期

スマートなホンが席巻してもはや詩など必要とされてない

がっかりだな

生まれて来る時代を間違えた

よくそう思うよ

死ぬほど眠い

だから寝るよ

なんならそのまま死んでしまっても構わない

おれなんていなくても何も困らない

世界は昨日と同じようにぐるぐる回る

加速したりして

でもおれにとっての世界だってそうだよ

明日の朝なんて必要無い

中指を突き立てるね

嫌いなんだよ

この世界が

もう二度と目覚めたくはない

そのような思いを抱きながら眠りに就く

いつか死ぬ

でもそれまでは生きる

他には何も無いな

人生は飲み終わった飲料の容器だ

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