第3話 魔法ランクUnown
「その様子だと未来から少しは話を聞いた様だな」波希は走ってきた自分に対してにやけながら言った。
「あぁ少しだけな…波希、魔法ランクUnownてなんだそんなランク聞いた事ない…教えろ、話せる限りで良い教えてくれ」自分は波希に怒りながら聞いた。
「わかった、まずはランクUnownについて教えよう、この世界には三つの基礎となる魔法があるのは知っているよな」
「あぁ、それは知っている」
一つ目は、召喚魔法
召喚陣を書き、契約した妖精か魔物を召喚できる魔法
二つ目は、付与魔法、又はエンチャント
自身に魔法をかけ強化したり、武具に魔法を付与する事ができる魔法
三つ目は、詠唱魔法
一番基本的な魔法、体内にある魔力の量で威力などが変わる魔法
「基本的にはこの三つだろ」
「あぁ基本的にはなどんなにアレンジされた魔法でも元をたどるとその三つのどれかの魔法に当てはまり、人が基礎とする事ができる魔法は一様二つまでなのもしってるわよね?」
「それも知っている、三つすべての基礎魔法を発動した瞬間に脳に莫大な負担がかかり細胞もろとも自分も死ぬ、そのため三つの基礎魔法同時詠唱は禁忌とされてる、それが、未来に関係あるのか?」
「未来がその同時詠唱をできる、しかも未来は固有魔法を持ってると言ったらどうする」
その言葉を聞いて自分は驚愕した、それは本当なのかと波希に聞くと。
「本当かどうかは試合を見たらわかる、そろそろ始まるみたいだしな」
波希が言った通りに司会者が試合の進行をし始めた。
「それでは今から穀田式こくだしき先生対生徒未来星七の試合を始めます、ルールは相手を先に戦闘不能状態にしたほうの勝ちとさせていただきます。もちろん相手を死に至らしめる魔法は禁止です。
ここで両者の得意な基礎魔法を教えます、穀田先生は召喚魔法、未来さんは付与魔法だそうです、それでは今からの五分間で両者試合の準備をしてください」
ここで言う試合の準備は、試合で使う魔法の準備をしろと言う意味だ、召喚魔法を使う人は召喚陣を書くところまで、付与魔法は武器に三つまで魔法を付与するところまで、詠唱魔法は杖やステッキに魔力を流すところまで、これ以上のことをやると失格とされる。
「未来さん悪いけどあなたには退学してもらいます、私の魔法ランクはAです、なので私が生徒に負けるわけが無い」穀田は未来に向けていったが、未来はニコリと笑っただけで腰に携えた刀に魔法を付与した。
「それでは時間です、両者は定位置についてください」
司会者がそう言うと穀田は召喚陣のそばに未来はその直線上に立った。
「それでは……試合はじめ!!」
合図と同時に穀田は召喚魔法を唱えAランク魔獣ベヒーモスを召喚した。
「はっはっは、どうだこれが私が契約した魔獣の中で最も強いベヒーモスだ怪我したくなかったら降参しろーー」穀田が高笑いした時だった。
「斬」
未来がそういった瞬間ベヒーモスの体は粉々に切られ消滅し。
一瞬だ一瞬で勝負は決まってしまった、司会者も穀田も競技場内に居る生徒も、波希を除いた全員が何が起きたのかがわからない状態でいた。
「勝者は未来、未来星七」
波希がマイクを取りアナウンスすると周りから歓声が鳴り響いた。
穀田は悔しそうにステージ上にうずくまった、すると波希何かに気付いたのか慌ててマイクをとりこういった。
「誰でもいい、穀田を取り押さえろ」
自分にはその意味が全く分からなかった、ステージを見ると穀田の足元には召喚陣が書かれていた。
「もう遅い」
穀田がそういった次の瞬間、召喚陣が起動し新たな魔物が現れた。
「波希、なんだあの魔獣は穀田は何をしたんだ」
自分がそう聞くと。
「あれは、神獣リヴァイアサン、ランクはSSランク、つまり穀田は召喚魔法では禁忌とされる、自分よりランクが上で契約がされてない魔獣を召喚した、あの魔獣は契約がされてないから、本能のままに暴れまわる」波希は深刻そうに言いすぐに競技場全体に避難命令をだした。
競技場内の生徒は慌てて避難をし始め三分もしないうちに競技場内は自分と波希、そしてステージ上に居る未来だけが残った。
「未来!!お前も早く逃げろここは危険だ!」
叫びながら未来の元に駆け寄ると未来はぶつぶつと独り言を呟いていた。
「あぁぁあぁぁ血が騒ぐ、えぇえぇ!わかるわよ血吸ちすい貴方も吸いたくて、切りたくて、殺したくて殺したくて殺したくて、たまらないんでしょう…ねぇ!波希この魔獣殺してもいいわよねぇ…」
「あぁ、殺していいぞ未来」
波希がそういうと自分もつれて自分の寮の部屋に転移し競技場内をモニタリングし始めた。
「あぁぁぁ血吸、我が血を吸え……もっと…もっと…あぁ我が血は血吸、あなたの命となり力となる」
未来は刀で自分の喉元を切り詠唱し始めた、すると隣にいた波希が小言で。
「殺せ未来」
そう言った。
「あぁ血吸…許可が下りたわ…行きましょう…」
「さぁ………殺戮ショーの始まりよ」
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