プロローグ:『女神さまの瞳と涙』
0-①:『女神さまの瞳と涙』
高い高い山の上には、いつも女神さまが腰かけておられます。
この女神さまは、昔々に、別の世界からこの世界にお嫁に来られたお方です。
前の世界では不幸な目にばかり合っていた女神さまは、今ではこの世界の主である男神さまと毎日毎日幸せに暮らしていました。
ですが、女神さまは度々、かつて自身がいた世界を思い出していました。
自身が滅ぼした人間たちと、自身が滅ぼした世界の事を思っていたのです。
その度に、女神さまの藍色の瞳に堪えようのない涙があふれました。
すると、その涙は青白く輝き、水色の美しい氷となりました。その氷は山から空高く打ち上げられると、雪となり大地に悲しみの呪いとなって降り注ぎ、大地を覆ったのです。
この呪いは、何百年も何千年も続くでしょう。
この世界が、女神さまのいた世界が歩いたのと、同じ道を行く限り。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます