024: 2018/07/21 「寂しくないですか」

百合ゆりって、子供がどうせいこんして、孫が見られなくてさびしくないの?」


地元での同窓会。先日はつに忠告されていたことを、えんせきだからと忘れていた。


「……別に、そんなに寂しくないわね。だって、望んだ相手とけつこんして幸せそうだし」


でも、特別迷いがあるわけでもないので、正直に答える。ぼんやりしがちだった百合を守ったりする、竹を割ったようなひとがらの友人たちに囲まれているのだから、うそはつけない。


く理解できないのよね。だれでも好きになっちゃうの?って思っちゃうし」

「私たちも、『その人が良い』って結婚するのが幸せでしょ?」


かのじよたちなりに言葉を選んだらしいが、百合は今関わっている人達を守るために、はっきりと返す。


「……まあ、コレ言っちゃうと、『結婚すれば幸せになる』って話になっちゃうけど、必ずそうでも無いわよね」


一応、私はこうかいしてないけど。と百合が付け加えてみると、友人達は苦笑いする。


「……百合のそのじゆうなんせい、本当すごいわ」


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