62. 私は石橋を渡る

Sunday, May 13, 2018



 私は大きな石橋を渡っていた。青空が澄み渡り、爽やかな気分だった。しばらく歩くと、橋の隅で何やら女性がしゃがんでいたので寄ると、そこには血だらけになったハゲワシの雛が飛び跳ねていた。弱っている訳ではなさそうだった。女性は何とか雛を持ち上げようとするが、雛は飛び跳ねて逃げてしまっていた。女性の腕は雛より血だらけだった。


 橋を渡り終えると、小学校があった。そこに入り、体育館へと続く廊下を歩いていると、数人のファッションデザイナーが既存の服を改造していた。彼らはその服をモデルに着せたまま体育館の中へと移動した。お化けの仮装をした子供達とすれ違う度に、やけにテンション高く「ハァッピィィィハロウィィィィィィィンッ!!!」と叫んでいた。


 ──そして目が覚めた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る