第54話レイド戦前編
装備がだいぶ変わった。
とりあえずローブじゃなくなった。動きにくかったから助かった。
やっとあアイリスからのお許しが出た。十分楽しめたとのこと。お兄ちゃんとしては全然楽しめなかったが。
「さぁ!しゅっぱーつ!!」
いつもの五人で王都からクロス町に出発する。
Mr.、レヴィ、テイラーにはだいぶ無理をさせてしまった。皆には一晩で防具の改良をして貰った。レヴィはジェネラルオークの赤い魔石入のハンマーが出来て、嬉しかったと言って喜んでやってくれ、テイラーも可愛い装備にメイド服作りが楽しくてやりがいがあったと。
Mr.は赤いふんどしに不可能はないと訳の分からない事を言っていた。ふんどしをつけると知能もオーク並みになってしまうのだろうか?
時刻は午前9時。
エリアボス撃破しなければならないがレイド戦まで昼休憩を挟んでも一時までは余裕がある。というかレベル的にも余裕だろう。情報によれば適正レベル18前後だ。僕のは今31。みんなも似た様なものだ。
しばらく歩きボスのエリアに着く。
ここまでグレーウルフがいたが一撃だった。
しかしレベルは上がらなかった。やはり30超えるとだんだん上がりにくくなっていくのだろう。
「ようやく氷魔法が派生したわ」
「おめでとう。って事は水魔法カンスト?」
「いいえ、水魔法25になったらそのまま水魔法を育てるか氷魔法が選べるか選べるみたい。」
なるほど。それで氷魔法を選んだのか。エリザベスは炎と水の魔法使い。今回の海の上のボス相手ではダメージをあまり与えられないかもしれなかっただろう。
いつもの空間が歪む現象が起こる。
エリアボスだ。
ーーーーーーーー
お邪魔なタートル LV20
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雑魚だな。
5mほどある亀の甲羅から首を出しこちらを睨む。
カメが口を開き・・・・・・
ぽぽぽぽぽぽぽっっ・・・・・ぐぅぇ。
カメはバブル攻撃をしてきた。口から吐きすぎて嗚咽していたが。たとえ亀とて口から泡を吐くもんじゃない。
試しに石を投げつけてみ見みる。
ぱぁぁぁん!!
「ううぉ!?」
「ぐぁぁぁぁぁぁぁぁめ!?
すさまじい衝撃があたりに広がる・・・がダメージはほとんどないね。
・・・というかなんでカメが一番驚いてんだよ。
お前の攻撃だろ・・・。
「皆耳ふさいで!!ウォーターウォール」
ぱぱぱぱっぱあぱぁぁん!!!
「ぐぁぁぁぁぁめ!?」
カメは驚きすぎて気絶した・・・。
「こ、これって攻撃してもいいんだよね?」
「う、うん。いいと思う。なんだか哀れすぎてためらうわね。」
「ん。アホすぎ。」
「でもそこが少しかわいいわね。」
「そうか?まぁとりあえずやっちゃお?」
とりあえず集中攻撃し、3本あったHPバーが2本になる。
「ぐぁぁめ!?」
おっ起きた。しかも怒って・・・立ち上がった!?
そのままカメは後ろの二本足(?)でかけてきてジャンピングプレスしてきた。
ズシィィィィン!!
僕らは振動で動けなくなり・・・・カメも落ちた衝撃で動けなくなった・・・。
皆が動けない時間が続く・・・・。
何の時間なんだろうこれ・・・。
エリアボスのエリアで皆がしびれるって・・・・・。
ちょっと笑いそう・・・。
あっアイリス笑ってるやん。
我慢してあげなさい。
カメさんかわいそうでしょ?
僕らとカメさんのしびれが同時にとける。
再びカメさんは立ち上がりこちらに走ってくる。
カメが飛び着地する瞬間、僕らはジャンプする。
ーーーーーーーーーーーー
スキル【ジャンプ】を手に入れた
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そんなのあんのかい。
カメさんは再びしびれる。
なんかほんとに哀れだな・・・・・・・・。
再び一斉攻撃。
カメさんのHPバーは残り1本。
カメさんは怒りだし立ち上がり・・・そのままひっくり返った。
「「「「「・・・・は?」」」」」」
カメさんの失敗…ではなくそのままカメさんは回転し転がりだした。
クリスとエリザベスの攻撃ははじかれ僕とアイリスは攻撃できない。
これは厄介だ。
カメさんは疲れたのか遠くで一度止まり数秒でまた回りだす。
「これじゃ攻撃できない・・・。」
「さっきまでただの馬鹿なカメだったのに・・・。
「ん。ばかめ。」
「あはは!ばかめだね馬鹿め!!」
皆ひどいいいようだ。
が、このままじゃ何もできない。何か手はないか?
「ってことでエリーゼ。ウィルにスピードブースト。でウィルは私をおんぶね?」
「ん。わかった。」
「え?あ、ああ。わかったよ。」
よく分かってないがエリザベスが分かったなら大丈夫だろう。
ぷにゅ。
「・・・へ?」
「ふふ。今私下着付けてないの。どっちもね。」
耳元でささやかれ僕は心拍数が上がる。
「ん。弥生。集中。怒るよ?」
エリーゼに怒られ正気に戻る。あと少しでハラスメント警告出るところだった。
エリザベスは背中でクスクス笑っている。女王様は楽しそうだ。
そうこうしてるうちにカメさんは離れていく。おそらく止まるのだろう。
「カメの顔の前。」
エリザベスの短い指示で僕はダッシュする。
「あら、結構早いのね。」
女王様のおきに召したようだ。
カメさんの回転が止まる時に僕は顔をひっこめたカメさんの顔あった甲羅の穴につく。
「ファイアウォール・ファイアーボール・ファイアーアロー」
カメさんの穴に各種魔法が入り、蒸し亀が出来上がる。
「ガァァァメェェェェェェ!!??」
カメさんはそのまま光となって消えていく・・・。
「あら、もう終わったの?体の大きさの割に根性ないのね。」
こうして戦闘は終了し、女王様は実にご機嫌だった。
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・エリアボス【お邪魔なタートル】クリア!!
・報酬
カメの甲羅
焼カメのの肉
焼亀のしっぽ
亀の魔石
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肉焼けてるやんけ・・・。
予定より早くボーズの街に到着する。
「おう!!なんか久しぶりだな!!」
「なんか装備変わったわね。」
「ユイユイー!!待ってたよーー!!」
「これで男はそろったわね。フフフ。」
オリバー、リタ、フランジェシカ、ライリーが転移ポータルのところで待っていた。
そして・・・・・・。
「お、おい!!オリバー!聞いてないぞ!!全員女性じゃないか!!」
「そ、そうだよ!女となんか話せないよ。」
「美、美女ばかりだ・・・。」
「しょ、少女がいる。はぁはぁ」
「ば、ばか!お姉さんの方がいいだろ!!」
「お、俺絶対仲良くなるんだ・・・。」
「お、俺彼女を作るんだ・・・。」
なかなか濃いメンバーがいた。
「アッハッハッハ!!その顔が見たかったんだよ。「カンパニー」の皆。こっちが「悪魔結社」な。個人名は覚えなくていいだろ。とりあえず七つの大罪のどれかだ。あとプライド。銀髪のやつは男だぜ?」
「な、何だと。・・・一番タイプだったのに・・・。」
「お、おい。しっかりしろ!!死ぬな!!」
「まずいぞ!!心臓の音が聞こえない!!」
「メディッーーーク!!メディッーーーク!!」
「くっ、リーダー。あんたいい奴だったぜ・・・・。」
「おい!!心臓は反対だ!!」
「はっ!!う、動いてる!!動いているぞ!!」
「…こ、ここは…どこだ?」
「「「「「「「リーーーダーーー!!」」」」」」」
「なんか・・・めんどくさいね。」
「ベタなことしてるわね。」
「ん。男は馬鹿。」
「そうね。くだらないわね。」
・・・・・え?僕結構好きだったのに。今のやり取り・・・・・。
「ねぇ!くだらないことしてないで、どこで戦うのかとか話してちょうだい!!早くしないと踏みつぶすわよ?」
「「「「「「「ファ!?は、はい!姉さま!!」」」」」」」
「エリザベスは普段女王様って呼ばれてるぜ?」
「「「「「「「はい!!女王様。」」」」」」」」
「ふふっ。よろしい。さっさと話しなさい。」
「は!!代表してこのプライド!話させていただきます!!」
「いいわ。簡潔に話なさい。」
「は!!光栄であります!!我々は船を借りるために1週間かけ、船を借りることに成功。操作する乗務員も確保済みです!!レイドボスの名前は「寂しがり屋のクラーケン」LV45~50!!本日13:15に南の「かけ橋」という港から出向。13:30に到着!戦闘開始となります!!」
「よろしい。下がりなさい。ほかボスの情報、戦術を簡潔に。」
「は!!グリードであります!!ボスの攻撃パターンは不明!!各クランは連携が困難と考え、船の前、真ん中、後ろ、3カ所に分かれ各クランの判断での戦闘となります!!」
「なるほどね。ご苦労様。あなたたちの頑張りのおかげで楽しめそうだわ。お互い頑張りましょ?」
「「「「「「「はい!!ありがたき幸せ!!」」」」」」」
「私の邪魔したら・・・わかるわね?女の子にしてあげる。」
「「「「「「YES!!MUMM!!」」」」」」」
すげぇな女王様・・・・・・。
というか「悪魔結社」面白すぎるだろ・・・・・・。息ぴったりだし・・・。仲いいな。
こうして一度ダイブアウトし、昼休憩に入る
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