第10話 水平線が別つもの

普通普通って、

そんな曖昧模糊な基準を振りかざして

また常識人ぶるのかい。


君らが言うその基準は

海の上で遭難した小舟で見る

遥か彼方の水平線に過ぎない。


確かにそこには確固たる一線が有るだろう

しかしそれを目指して、

人生という大海原を進んでは行けない。


迷っているだけさ。


メフィストフェレスは言いました

迷っているのは考えて居るからだと、

考えてるのは生きてるからこそだけど。


生きているってなんだろう

水平線って面白い比喩だね

さしずめ生きてるってこの状態も、

その水平線の狭間に過ぎないのかも。


空と海、生と死、その間に見る一線かい

君は詩人だねぇ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る