第2話革命前夜

とても、とても静かな夜だ

静かな夜は良いことだよ。


そのままで美味しい珈琲みたいなものさ

珈琲?

そう、深い夜と珈琲は

同じ様な色をしてるだろう。


ミルクもシュガーも

香りを楽しむには

邪魔でしょう?


星も月も風さえも

孤独を楽しむに

邪魔なのかな



何故

時計の電池を外したの?

音が煩くて眠れなかったんだ

そんな顔には見えないようだけど

眠りたかった訳じゃないんだ

ただ僕だけ眠ってしまうのは

申し訳ない気がして

時計にも休ませようとした?

うん

明日は向かいの時計屋へでも

行ってきたら?きっと救世主に成れるわ

もしくは革命家。

うん

壊さなかっただけましか――

もう眠りなさい

分かった


とても静かな夜よ

おやすみ



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