第34話 好きなんです

貴方の事が好きなの

でもね、どうにかなりたい訳では無いの

ただ視界の隅に貴方が居ると

とても気持ちが穏やかになるの

それだけで充分なの

貴方の本当の姿を知って

私の本当の姿を知られて

幻滅したりされたり

そんな事を望んでないの

逆にもっと貴方を好きになるかもしれない

貴方が私を好きになってくれるかもしれない

そんな賭けに出たくないわ

今の顔見知り、会釈程度の関係

これで充分なの

だから私に教えないで

貴方の本当の姿を

貴方にも私の事を知らないで欲しい

このままで、このままで

視界の隅に貴方が入れば

それだけで充分幸せなの

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