第30話 声

私は貴方との電話、好きなのよ

顔が見えないから?

あのね、それでね

探るような、甘える様な

元々優しい貴方の声が

余計に甘く聴こえてくるの

だから貴方の話に相槌も打たないけど

ずっと聴きながらボーッとしてるの

とても気持ちのいい時間なのよ

貴方は聞いてるか不安になるのよね

ごめんね、わかってるんだけど

貴方の声が聴いていたいから

いつもずっと黙ったままなの

だからお願い、1日の終わりに貴方の声を聴かせて

私が穏やかに眠れる様に

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