第53話復刻イベントって新人には嬉しいよね。2回目以降の人にはアイテムの狩り場だけどね
「そういや座敷童。どうしていきなり襲ってきたんだ? 完全に
ただし、こちらの命令コマンドも受け付けないので範囲に入った敵全てを攻撃する為、この名前がついた。
「えと、私達はみんなで家鳴りちゃんの後を追っていたんですがいきなり謎の人達に襲われちゃいまして…弁財天様の指揮の元、防御力がある人達が
おぅ……思ったよりもあの時はかなり危険な状態だったようだ。
それにしても謎の人達か…一体何者なんだろう?
「そいつらに何か特徴はあったの?それがあるなら教えて欲しいんだけど…」
俺の言葉に座敷童はこれまた爆弾発言を叩き込んでくれる。
「頭に輪っかを乗せた、翼の生えた人達です。弁財天様はお知り合いのようでしたけど」
…あかん。既に神敵が適応されとるやないけ。
「じ、ジルアちゃん。きっと大丈夫よ! 弁財天って言ったら七福神の神様の1人でしょ? きっと何とか……あれ?ジルアちゃん神敵だから弁財天に会ったら実は不味い状態なんじゃ…」
「やめて! それ以上言わないで! それもヤバイけど、追っ手が天使だというのもかなり問題だよ! 神敵効きすぎだよ! 」
「これが俗に言う『四面楚歌』と言うやつですね。シロ思い出しました」
「これは…不味いのぉ。我の仲間達も無事なら良いが」
「そういやそっちにもシルキーって言う妖精がいるだろ? あいつなら笑いながら『お掃除大変です〜』とか言いながら、敵を殲滅してるはずだ」
「いざとなったら私が悪魔の仲間を呼んであげますから聖魔大戦の再来と行きましょうか? ご主人様」
その日は結局、話が纏まらなくなった為切り上げて寝ることになった。
座敷童が情緒不安定なので一緒に寝てあげたが、シロとセシルがうるさかったのでミーアに任せておいた。
翌朝寝不足になっているシロとセシルとは別に、ミーアは艶々していたが俺は何も見ていない。
「今日はエルフの下着について聞きたいことがあるからアーバンパレスに行くから。シロとセシルは防具を新調するからついてきてね。後、ミーアと座敷童は悪いけど家鳴りやスプリガンから今までの事情を聞いておいてね」
とりあえずの今日の指針を決めた俺は競争獣の無影と白閃を呼び出して白閃に俺が騎乗し、シロとセシルが無影に騎乗する。
「背中に不愉快な物が当たって困るのですが…」
「それぐらい我慢しなさいよ。それに私眠たくて仕方がないから後は任せたわよ」
「この黒エルフ、いい根性してるのです! 」
そんな言葉が飛び交いながらアーバンパレスへと向かっていく…
「ジルア様にその奴隷であるシロさんとセシルさんですね。確認しましたのでそのままお通り下さい」
馬から降りて冒険者カードを出そうとしたのだが、タバサ伯爵から何か言われているのか顔パスで許可が出て呆気にとられる…てか、シロとセシルにさん付けなのもある意味凄いな。
まぁ、こちらにとっては好都合なので、衛兵に愛想を振りまきながら防具屋へと向かう。
所々で子供達から声援は飛んでくるわ、お土産を渡されるわと色々な目に遭いながら何とか目的の防具屋へと到着する。
「いらっしゃい。あぁ…ジルアちゃんじゃないか。武勇伝は私にまで届いているよ。今日は何の用事かな? 」
人の良さそうな店主の顔を見てほっとするが、今日の目的を思い出して老人にシロとセシルの防具の選定をお願いする。
「シロちゃんの防具だけど…これは駄目だ、使い物にならないね。新しい防具を買った方が早いと思うよ」
一応シロの防具も持ってきてはいたのだが、やはり世界の守護者との激闘でボロボロになった防具はどうしようもないみたいだ。
「ジルアちゃんの防具は、一応使えるけどこちらは修理が難しそうだね。武器にいたってはもう折れていないのが不思議なくらいだよ…よく頑張ってくれたんだね」
俺は目から溢れる涙を拭きながら、店主が持っている俺の自慢の相棒に無言で頭を下げるのだった。
「取り敢えず防具の方は素材さえあれば何とか修理してみるけど中々これに合うような素材が無さそうだしなぁ…」
魔法の鎖帷子だけは問題ない状態だったのだが、マントとレザーアーマがボロボロなので補修となりそうだ。
マントとレザーアーマの素材は家にまだあったので、店主に渡しておく…かなり驚かれたんだが何故だろう?
シロとセシルの防具も最初はオーダーメイドで作ってもらうつもりだったのだが、シロとセシルの必死の抵抗に遭ったのと時間が掛かり過ぎる点から、今回は規制品で補う事になっている…ただ、ある品だけは作ってもらわないといけないんだけどね。
「シロちゃんはかなり強くなったみたいだし、小手と脛当ては鋼製でもいいみたいだね。体全体の防具は前と同じく革製だけど珍しいゴブリンの皮が入荷してね。これがかなり性能が良くてお勧めなんだ」
そう言って取り出された赤褐色のレザーアーマを見て、俺はあのジャイゴブとやらを思い出す。
シロも同様のようで多少嫌な顔をしていたが、装備してみると意外と好評なのでそのまま買う事にする。
「靴もつま先と底が鋼で補強している物が履けたし、これで前より断然防御力は上がっただろうね」
ニコニコ顔の店主と装備して調子を見ているシロを見ながら、セシルがおとなしいので探してみるとこちらも既に決まっていたようで、全身を黒いレザーアーマを身に纏い体の各部を確認しているセシルがいた。
「セシルちゃんのレザーアーマは静粛性を重視している物だね。各場所にナイフなどを止めておけるポイントも作ってあるから投擲重視のセシルちゃんにはぴったりだと思うよ?」
「相変わらずセル爺は良い仕事をしますね。私の仕事にぴったりな性能でこれなら充分にジルアちゃんの為に働けそうです」
どうやら知り合いだった2人の話を聞きながらセシルの装備も買う事にする。
「後、店主さんに前に買った武器をこの金属で作ってもらいたいんだけど…」
そう言って、俺はシロのトンファーと世界の守護者の鎧の欠片をを【アイテムボックス】から取り出して見せる事にする。
実はシロのトンファーもかなり痛んでおり、それならば戦力アップの為にこの謎の金属で新しい物を作ってもらおうと考えたのだが……どうだろう?
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