第129話 いよいよ、そうくるか

 お盆…満室状態から明け方を迎える…そろそろラッシュかな…。

 ドタバタと退室が始まる。

 家族連れの小学生が通路でウロウロしている。

(だからラブホにガキ連れて来るんじゃないよ!! 普通のホテルじゃないんだからさ…)


「爺さん独りか?」

 老人が荷物を両手に抱えて退室した。

 駐車場へ向かうが、なかなか帰らない。

「早く出てくれないかな」

 正直イライラする。

「戻った?」

 しばらくすると再び部屋へ戻る。

 忘れ物だろうか…

 清掃待ちの部屋へ戻るのは避けてもらいたい、清掃員と鉢合わせるからだ。

 キャリーバックを引いて派手な婆さんが出てきた。

「連れがいたのか…にしても…妖怪みたいな婆さんだな」

 続いて爺さんが…

「あん?」

 ペットを連れて出てきた

「わんわんわーん!!」


 犬やん…めっちゃ犬やん…。


 ラブホには一応、未成年の利用は出来ませんとなっている。

 家族連れはいいのか?

 基本的は、いいわけがない。

 多めに見ているだけだ。


 ペットはさ~常識的にいいですよとなってない限りは、どこでもダメだろ!!

 ラブホもダメだからな!!

「部屋…獣臭が凄い」


 本当にモラルが問われる場所だと思う。

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