第93話 喜んでいいのか…

「えっ、ガリガリ君ですか?はいかしこまりました」


 ラブホで軽い気持ちで仕入れたガリガリ君『ソーダ』・『チョコミント』

「えっ?定価70円くらいなの?やべェ…100円ってPOP作っちゃった」

「大丈夫じゃないですか?夏になれば売れますって…たぶん…」

「いや~チョコミント180円にしちゃった」

「高いすね」

「うん、リッチだから、なんかチョコミント世の中が推してきてない?」

「好きなんですか?」

「ううん大嫌い…」

「そうなんですか」

「ついでにいうと、氷菓系もダメ」

「なんで仕入れようと思ったんです?」

「いや…ウチ氷菓無かったし、手売りでアイスって注文入るのかな~って興味から」


 売れなかったわけだ…3週間で0個…。

「売れますよ…夏になれば…なれば…なれば…」

「売れねェよ!!」

 で…定価販売にしたわけだ、その夜注文が入ったのである。

「ソーダとチョコミントありますけど?」

「ソーダで」


(定価なら売れるのか?)


「アレ…さっきガリガリ君売った部屋もう出た…」

 売上報告を見ると…

 室内のアイス全部食ってる…

「単にアイス好き?」


 さて…売れるのかガリガリ君よ。

 売れなければ買い取って…自分で食わないから皆にプレゼントになるな…こりゃ…。

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