第72話 面接

 ラブホで働こうという輩は、どっか一般社会からズレている。

 僕もそうだが、サラリーマンには向かないタイプが多い気もする。

 入れ墨率が高いのもうなずけるわけだが…。

 そんな我々でも受け入れ難い人材というのがやってくる。

『オタク』と『怪しいヤツ』だ。


「コイツ…採用したの?」

「ウソだろ?」

「コレ、桜雪さんに預けるらしいですよ」

「ウソ?」


 履歴書の写真。

 長いあごひげ、坊主頭…。

「コレ、アレだもん、TVで容疑者として手配しかない顔だもん、じゃなきゃ、人殺して弔いに、山奥で仏像彫ってる顔だもん」


 嫌である。

 来ないでほしい顔である。


 我々が何でも受け入れると思ったら大きな間違いである。

 ウンコ以上に嫌です。

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