第17話 winidowsの壁

 先日、知人のXPマシーンにLubuntuをインストールしました。その顛末は書いた通りですが、これに後日談が出来ました。

 ある日、知人が仕事場にやって来ました。

「どう調子は?」

「ああ、快調でサクサク動いてるよ。windowsよりよっぽど良いよ」

「じゃあ良かった」

「でもこの前判らない事があったんだ」

「なに?」

「うん、アプリをインストールしようとして、『Vector』とか『窓の杜』に行ってアプリをダウンロードしたんだけど、ダウンロードは出来たんだけど、インストール出来ないんだよね?」

 事もなげにそう言うのです

「へ? それってメインのwindowsのこと?」

「いいや、この前Linux入れて貰ったヤツ」

 耳を疑いました。手渡す時に、くどいほど使い方をレクチャーしてwindowsとは全く違うPCである事を説明したのにです。

「あのさ……。あれってLIUXだからさ。インストール出来ないんだよね」

「どうして? だってダウンロード出来たよ。駄目ならその旨が表示されるでしょ」

「いや、そんな事ないでしょう。Ubuntuの場合は『ソフトウェア』からインストールするって言ったじゃん」

「ああ、あれね。あれ英語ばかりなんだもの……」

 そうなのです。Ubuntuの日本語Remixならかなり日本語されたアプリが表示されますが、それ以外のUbuntuでは英語表記が多いですね。

「じゃあ、あれはLinux用じゃ無いんだ……そうか……」

 どうも特殊な用途に使いたかったみたいです。

「どうしてもというならWINEというアプリをインストールするとwindowsのソフトが動くよ」

「でも面倒くさいんでしょ?」

「まあある程度はね」

「じゃあメインのでやるから良いわ」

 そう言って帰って行きました。その後ろ姿を見送りながら、呆然としてしまいました。

 自分も決してLINUXに詳しい訳ではありません。むしろ初心者です。でもLINUXがwindowsとは全く別物だとは理解しているつもりでした。

 古いマシーンにLINUXを入れて再生しようなどと考えるものは、ある程度、それを理解してると思っていました。

 このことがあってから、少し考えが変わりました。それまでは、LINUXが広がれば良いと単純に考えていましたが、今は少し慎重になっています。ある程度は人や環境を見なければ駄目だと思いました。

 windowsの壁というかPCイコールwindowsという概念を崩すことの難しさを少し判った気がします。

 また何かありましたら書こうと思います。それでは!

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