第13話 競走!
「とりあえずその辺に居るみんなに片っ端から聞いてみようかな」
「そうね、そうすれば見つけられるでしょ」
「じゃあルルにまっかせて!この足の速さなら直ぐに見つけられるよ!競争だよ!」
「!、負けないよー!」
「じゃあ私は空から探すわ」
「じゃあ聞き込みするわよ。まずはこの周辺からにしましょうか」
そして一行は街の中を移動して行く。
そして、様々なフレンズ、人に声をかけて手掛かりを探した。
そして、サーバル達はタイリクオオカミとイタリアオオカミを見つけたので早速声をかけた。
「クジャクを見たか、だって?いや、この辺りでは見なかったわよ」
「うーん、わかった!ありがとう!」
「困ってるなら手伝おうか?」
「ううん!いいよ、ありがとう!」
「お姉さま…クールで可憐で優しくて、かっこいいです!」
「あ、イタリアオオカミも何か知らないかな?」
「お姉さまとずっと一緒に居ましたから、私も何も分からないです」
「あはは…そっか」
しかし、なにも得られる情報が無かった。
よって次の人に聞き込みをする。
「あ、あそこの警備員さんはどうかな?」
「けいびいんさーん!クジャクっていう子を探してるんだけど、何か知らないかな?」
サーバルが走って大声で聞く、男は少し驚いたものの、膝を曲げて直ぐに対応する。
「クジャクのフレンズっていうと、どんな姿だろう。うーん、写真は持ってるかな?」
「私が持ってるわ。これで分かるかしら?」
ギンギツネが写真を一枚取り出すと男は大きく頷き
「この子ならあっちの方に行ったのを少し前に見かけたよ。」
「ホント!?ありがとう!」
「どういたしまして。」
男は一行が行ったのを見ると、再び直立不動の警備員となった。
「あ!次は誰に…」
「あら、あそこにチーターがいるわね。聞くわよ。」
カラカルが先頭に立ち、チーターにクジャクを見たか聞いてみると
「知らないわね、ま、当然よ。さっきここにきたばかりだから。」
「そっか…うぅ、途絶えちゃったよ」
「サーバル、あれ」
セーバルがサーバルの裾をぐいっと引く。
そしてサーバルがセーバルを見ると指をさしていた。その先を見てみると…
「あ、クジャクじゃん!!!」
「あら?その声は…」
クジャクは声がした方を見ると、目の前にルルがいた。
「きゃ!?」
「見つけたよ!やった!!!」
「あ!違うよ、私が先に見つけたよ!」
「いいや!こっちが先に見つけた!」
「違う!こっちが先だよ!ね、カラカル!」
「私に振らないでよ、それになんでそんなに争って…」
「二人とも間違ってる。」
「そうよ、セーバルの言う通り、ここでくだらない争いをするあんたたちは間違って…」
「先に見つけたのはセーバル。」
「あんたも!?」
「いいえ、私が先に見つけたわ。」
バサリと大きな音を立てて舞い降りたトキ。
そんなこんなでみんなが一位を手に入れるため争う!
「一番最初に近づいたのはルルだもん!」
「声をかけたのは私だよ!」
「見つけたのは私。」
「空から見ていた私の方が見つけるのが早いのは当然。だから私が一位。記念に歌を…」
「だ、ダメ!私が一位なんだから!」
「いいや、私だよ!トムソンガゼルの方が速いに決まってる!」
「ネコ科を舐めないでよね!絶対こっちの方が速かったもん!」
「カラカル様、マズイですわ、人の目がどんどん…」
「そろそろ止めようかしら」
「あの…」
「「なに!?」」
「こんな所で大声を出すのはやめましょう?」
サーバルとルルはここでようやく、周囲の人、フレンズの視線を集めていることに気付いた。
因みにセーバルとトキは既にサーバル達から離れている。
「あ……」
「は、恥ずかしい。なんでこんな事しちゃったんだろ…」
「と、とりあえず、こっちでゆっくりお話ししましょう?」
クジャクに催促され、サーバル達は近くの広場にある円形のテーブル、ベンチに座った。
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