鳥の島

神の使いの鳥たちが

やしろの無い島に集う

この春も同じ風景がある


社を失って 3度目の春

今年もそろそろ鳥たちは

新しい命のために

あの島へ また飛来する


社が無くても

その光景は変わらない

特徴のある鳴き声も

カモメによく似たその姿も


地震、津波を乗り越え

雄々しく皆を守ってくれたはずの

あの社が一夜にして 焼けてしまった

地元の人は心の支えを失った


けれど また人々は

再建に向けて 立ち上がった

そう あの鳥たちが

この島へ必ず来てくれるから

ここで命を繋いでくれるから

幼い命を育んでくれるから


だから思う

間違いなく 神の使い

彼らは鳥の姿をした 神の使い

神と人を引き合わせてくれる 

天の使いに 違いない


桜が散った後 

島は愛らしいヒナで賑やかになる

その時また あなたがたに

逢いにゆきます

今年も必ず

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