陶器の鳥

───過去詩モチーフ───


喉も嗄れて

満足に歌えもしない鳥ならば

いっそ最初から

歌など知らない鳥にうまれたかった


失望にも 諦めにも

夢は叶わないという事実にも

こんなに泣かずに済んだのに

こんなに泣かずに済んだのに…



───現在詩───


机の上に

忘れ去られる

そのまま埃まみれに

歳月をただ見送っていく


綺麗な鳥と

贈られた時には

喜んでくれた記憶すら

埃を被って色褪せてしまった


もう、愛すらない

最初から歌さえなかった

偽物の鳥には

似合いの…



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